【積読オタク】宣言

しばらく本は買わない。

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平日に仕事上がりに寄った駅前の商業施設、週末に涼しさを求めてぶらぶらしているモール。どこに行っても本屋がある町、そういう日本が好き。住んでいたアメリカやシンガポールでは、元から読書文化はそれほどなく、電子書籍も普及していて、本屋は町からどんどん消えたりしています。

ただ一方、こんなにたくさん本屋があるのは、困ったことでもある。かわいいポケットサイズの文庫本、なんだかいい匂いしている新書、本屋ならではの空間はいつだって誘惑だ。そして、そんな誘惑に勝てない積読オタクができてしまった。

仕事帰りの疲れ果てた時に、通販サイトでずっとお勧めされた小説シリーズを衝動買いしてしまう。ちょっと長めの旅に出る時、新幹線や飛行機に乗る直前にどうしても空港や駅の本屋かコンビニで何か一冊手に取ってしまう。目的地に関連する書籍は特に興味が沸く。映画を見た後、胸の中は色んな感情でいっぱいになって、映画館か近くにあるお店で関連書籍を探してゲットしてしまう。揃わないなら、通販で残りを注文。珍しく、たまにあるつまらなくてしょうがない休日、そわそわして何でもやりたいのに何にも着手できない気分の日には、一番近くにある本屋に飛び込む。思い存分本屋の空気を吸って、そして、やっぱり適当に「本屋大賞」とか、「今週のランキング」とか、入り口で目に留まる何冊かを買ってしまう。一番いけないのは、寝る前にベッドの中でだらだらネットサーフィンして、気付いたら何かの漫画を全巻通販サイトのカートに入れてしまっていること。

そんなストレス解消法(?)のせいで、家には本が溢れている。

ただ、平日はへとへとで文字も頭に入らず、週末は旅に出たり友達と出かけたりして、結局時間もまともに取れていない。日本語はだいぶ慣れてきたが、やっぱり読書スピードはまだそんなに速くない。そう、結局積読がとんでもないことになっている。電子版に手を出してしまったため、物理的に見えない本のタワーがバーチャルの世界でできている、そして頭の隅には常にまだ読めていない本を気にしている。

ちょっと前に文学フリーマーケットにちょっと覗いて行ったら、これはまたひどい買いっぶりで、数キロ分の本を担いで帰った。さすがにこれ以上溜まったらまずいとある日急に決意した。まずは積んだ分を消化するのだ。

家にある本を大体読み終えるまでに、しばらく本は買わない。