【オタ活のススメ】推しのV字回復
生まれて32年目、今日初めて「感激」という感情を知った。
人間は感極まった時に、全身に血液が高速でサーキュレーションして、心臓が雷のような音でバクバクして、その鼓動で手が震え止まらない。荒い吐息をしながら手で同じく震えている唇を覆い、やがて目がくらくらしてくる。オタクはぎりぎりスマホを落とさず、なんとかその感情をツイッターに乗せようとする。
今日初めて、その「感極まった」のように体中電気が走ったような感触を覚えた。サンリオキャラクター大賞現地参戦で、第11位までの順位が発表された時に。コントロールできない涙と鼻水がぽろぽろ、頭真っ白でうれしいか悲しいかとか、そういう名前が付けられるような感情ではなかった。11位までに呼ばれなかった推しは、トップ10入り!!
サンリオフェス2023に参加させていただいた。2020年キャラクターユニット「はぴだんぶい」や呪術廻戦のサンリオコラボがきっかけにハマり始めたサンリオ活、本格的に毎年恒例のサンリオキャラクター大賞に投票して推しキャラを応援してから3年目。今回は初めてのリアル参加で、朝から緊張で胃が弱くなったりして、内心「これぞオタ活の醍醐味」とちょっとうれしくなっていた。
真っ黒でサンリオキャラクターにしては珍しいタイプの我が推し、ばつ丸くん。
1993年デビューの彼は、デビュー翌年いきなりキャラクター大賞3位ランクインし、90年代中盤には最高順位1位も獲得したことがある華やかな経歴の持ち主である。2000年代以降は、いわゆる「運営に干されたアイドル」のように、ピューロランド以外での登場やグッズが激減してきた。
そんな中、2020年にはぴだんぶいで電撃再デビューを果たし、「ハッピーになりたい男子たち、V字回復をねらう」の宣言とともに再び世間の注目に浴びるようになった。そして、見事に3年連続キャラクター大賞で順位を上げてきて、記念すべくデビュー30周年にトップ10に。
2011年9位以来、12年ぶりに最後のステージに立つ、10年間ほどの低迷期を乗り越えて今日ステージで輝いた彼を見て、涙をどうしても堪えられなかった。長い間注目もされず、グッズもほとんど出なかったボーイズたちが歌う「ダイジョーブ」は、今までもこれからも自分を何度も救うでしょう。
本当に、ばつ丸くんを推しててよかったと思えた一日でした。そしてこれからもずっと推していきます。
推しは、推せる時に推さないと。